長久手市の在留資格(ビザ)をはじめとする外国人関連手続専門特定行政書士、竹内です。
2月も半ばですね。
もう本当に寒いのが嫌で発狂しそうですが、2月がピークだと思うので、ただただひたむきに時が過ぎ去るのを待つよりほかにありませんね。
早く来い、春!!
ミラノ・コルティナ五輪盛り上がってますね。
男子ハープパイプ決勝、LIVEで観ました。日本勢1、3,4,7位でしたが、めちゃくちゃすごくないですか?
昔スポーツに青春をかけていた身としては、オリンピックに出るだけでも化け物級なのに、日本人がこれだけ上位を占めるなんて考えられないくらいすごいことだと思います。
ところで、平野歩夢選手ってなぜかとても惹かれる選手ですよね。
今回もなぜか男子ハーフパイプ決勝だけは生で観たい(ちょうど土曜朝だし)という気持ちが強く、観戦しました。平野歩夢選手の2回目はもちろん素晴らしかったのですが、3回目のランも感動しました。
31歳になる次回のオリンピックでも平野歩夢選手の躍動する姿を是非観たいと思いました。
ということで、今週もスタートです。
今回は、以前取り上げました「経営・管理」の在留資格(以下、ビジネスビザ)の許可(変更・更新許可含む)基準厳格化に伴い、もっとも影響を受けると思われる「インド・ネパール料理店」の今後について書いてみようと思います。
これに関しては、先日同様のトピックを取り上げたネット記事を見たので、それを踏まえて個人的な意見も加えつつ書いてみようと思ったので今回のテーマに選びました。
【ビジネスビザの新基準の概要(おさらい)】
1.事業所が確保されていること等
2.財産の総額が3,000万円以上であること。
3.申請人自身又は従業員の中に日本語を理解して、しゃべれる人がいること。
4.経営・管理について一定以上の学歴又は実務経験があること。
5.日本人などを常勤職員として雇うこと。
6.管理に従事する場合は、給料が日本人と同等以上であること。
※ビジネスビザを取得する場合、ビジネスビザへ在留資格を変更する場合、ビジネスビザを更新する場合、いずれの場合でも、上記の1.~5.(管理者の場合のみ6.)のすべてを満たす必要があります。
【なぜインド・ネパール料理店がもっとも影響を受けるのか】
そもそもこのビジネスビザの許可基準厳格化は、中国などを中心とする富裕層外国人が、日本に住むためにこのビジネスビザを利用(悪用)していたため、それを防ぐために行われました。
つまり、実態のないペーパーカンパニーをつくり、書面上だけはしっかりと作り、許可を受けていたのです。
実際に入管が怪しいと踏んで調査した会社の9割が、実態のないペーパーカンパニー等だったようです。
そこで、2025年10月16日から上記新基準が施行・適用されることとなりました。
しかし、前述したように今回の基準厳格化はビジネスビザを悪用する「富裕層外国人」を主たるターゲットとしています。
そうです。
彼らにとって、以下のように、この厳格化は効力が薄いと思われます。
2.財産の総額3000万円以上
⇒ 彼らにとっては大した金額ではない。
3.日本語を理解して、しゃべれる人がいること。
⇒これもお金で解決できる可能性があります。この対象となる人は、日本人または一定の条件を満たす外国人です。外国人に関してはN2又はBJT400点以上の合格等の一定の条件が求められますが、日本人に関しては一切条件がありません。日本人でありさえすればOKです。つまり、労働法令に違反しない限り(例えば15歳未満を雇う、強制労働させる等)誰でもいいのです。となると、お金に困っている日本人はたくさんいますので、そういった日本人に声をかけて雇うことはそれほど難しいことではないとも考えられます。
もちろん、知り合いの条件を満たす外国人を雇うことも考えられるでしょう。
4.経営・管理について一定以上の学歴又は実務経験があること。
⇒富裕層はこれについても問題ない人が多いでしょう。求められる学歴は修士以上と若干高いとはいえ、富裕層にはそのような学歴がある人は多いです。また、学歴がなくても本国等で3年以上会社等を経営していた経験があればOKです。
5.日本人などを常勤職員として雇うこと。
⇒これは「2.」の日本人を確保できれば自動的にクリアです。
以上で見た通り、富裕層にはそれほど大した基準厳格化ではない、とも考えられます。
そして、以上で述べてきたことをインド・ネパール料理店の店主に当てはめてみると、ものすごく厳しいことがわかります。
まず、多くのインド・ネパール料理店の店主として既にビジネスビザを持っている人は、500万円(旧基準は500万円でOKでした)をなんとか用意してお店を作った人が多いです。
そして、個人事業主として1店舗を経営しているだけの方も多いです。また、株式会社や持分会社を作って同様に経営している人もいます。
このような人達にとっては、上記「2.財産の総額が3,000万円以上」の条件は重くのしかかっています。
なお、既にビジネスビザを持って在留している外国人の方は3年間(2028年10月15日まで)の猶予が与えられており、その間に新基準に適用せよという運用になっています。
まず、個人事業主として小さなインド・ネパール料理店を1店舗だけ経営している外国人の方は、新基準に適合するのはかなり困難です。
もちろん、その一店舗が、大繁盛している人気店で、客席も100以上あって、年中無休で従業員も多く、常にお客さんであふれているようなレストランであれば、クリアできる可能性はありますが、そんな店舗はあったとしても数えるほどでしょう。
株式会社や合同会社に関しては、ほとんどのビジネスビザを持っている外国人が資本金500万円で作っているので、この猶予期間内に資本金を3,000万円以上にする必要があります。
もちろん、外形的に(つまり登記事項証明書上だけ)資本金を3,000万円にするだけではダメです。その3,000万円はどのように稼いだのか(用意したのか)までチェックされますので、形だけで乗り切れるものではありません。
以上が、報道でもよく取り上げられる「3,000万円」に関するものですが、実はそれ以外にもインド・ネパール料理店の店主にとって厳しいことはあります。
「3.日本語を理解して、しゃべれる人がいること。」&「5.日本人などを常勤職員として雇うこと。」に関してですが、こういったお店で日本人を正社員で雇うことは困難です。実際に、私のお客様もこの点を憂いています。
なお、この条件は、日本人ではなく、いわゆる居住資格を持っている外国人でもOKなので、永住者、定住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等または特別永住者の知り合いがいて働いてくれそうな外国人がいればラッキーです。が、そんな都合いい人はなかなかいませんよね。
この「3.」と「5.」の条件は、日本人1人雇えば一発クリアではありますが、それは困難であり、では、永住者等ならOKかと言えばそうでもないので、地味に厳しい基準となっています。人によっては、3,000万円よりもこちらがきついという人もいます。
念の為に書いておきますが、「3.」「5.」共にアルバイトや派遣などはダメです。原則正社員雇用です。インド・ネパール料理店でアルバイトで働く日本人はいますが、正社員で働く日本人はあまり見ませんし、そもそも正社員として雇った場合の仕事内容なども問題ですよね。(給料に見合った仕事があるのか、正社員として雇用したとして正社員に見合った仕事内容があるのか)
以上で述べたことから、インド・ネパール料理店の店主が生き残っていくためには、
1.1店舗しかない場合は、店舗を増やすなど事業拡大を即検討し、実行する。
2.1人でいいから日本人で働いてくれる人を探す。
3.社会保険(または強制適用事業所でなければ最悪国民健康保険・国民年金)や労働保険に即入る(入っていない場合)
を、早急に行う必要があるかと思います。
以上、今回も長くなったのでここで終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました。