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【第192回】特定在留カード交付申請ってしたほうがいいの?

長久手市の在留資格をはじめとする外国人関連手続き専門特定行政書士、竹内です。

9月頭から2~3週間雨模様の日が続きましたね。

そのせいもあってか、夏が8月で終わってしまったように感じ、今年は秋が長くなるのかなぁ~、と思う今日この頃。

あとは、雨が降らずに深刻な水不足に陥っていた地域もあるので、そういった地域にとってはまさに恵みの雨になったのではないでしょうか?

ということで、今回もスタートです!

 

今回は、今年6月半ばに交付が始まった「特定在留カード」について、実務上の経験も踏まえて「今やるべきか、やらない方いいか?」という観点で持論を展開していこうと思っています。

 

【特定在留カードとは?そのメリットは?】

特定在留カードは、マイナンバーカードと在留カードが一体化したものです。

メリットとしては、入管で特定在留カードの交付を受けた外国人は、特定在留カードを持っていない外国人であれば、市区町村役場に別途出向いて手続しなければならないマイナンバーカードに関する手続きをしなくてもよくなる、というものです。

実際上のメリットとしては、単純にもつカードの枚数が減るのがありがたい、というお客様の声もあります。

私のお客様も、在留諸申請の際にはこの特定在留カードにしたいとおっしゃる方が多く、今まさに私もその手続きを何件もしております。

 

【特定在留カードのデメリットについて】

デメリットとしてはいくつかあります。

1.手数料がかかる。

2.在留カードの有効期限との絡みで、マイナンバーカードの利用に支障が出ることがある。

3.手続きが猥雑(めんどくさい)

4.オンライン申請が利用できない。

では、順番に見ていきましょう。

 

【1.手数料がかかる】※以下、入管で手続をする場合の内容です。詳細は入管庁HPを確認してください。

特定在留カードの交付に際しては「原則として」手数料がかかります。

この手数料は、「入管に対する手数料」と「地方公共団体情報システム機構(以下「J-LIS​」)に対する手数料」の2つがあります。

・入管に対する手数料 ⇒ 1,900円

・J-LIS​に対する手数料 ⇒ 600~800円

これらの手数料は、在留諸申請等の手数料とは別にかかるものです。

なお、以下の場合(一例)には、例外的に手数料は不要です。

・2026年6月14日以降、対象手続※1を初めて行う時に、特定在留カードの交付を受ける場合

=2026年6月13日までに交付を受けた旧型在留カードの所持者が初めて対象手続を行う場合は手数料不要

※1 対象手続の一例:在留期間更新、在留資格変更、永住許可申請、在留カード有効期間更新等​

 

なお、既に特定在留カードを持っている方が在留期間更新、在留資格変更、永住許可申請​等において特定在留カードの交付を受ける場合は手数料は不要のようです。

 

【2.在留カードの有効期限との絡みで、マイナンバーカードの利用に支障が出ることがある。​】

「特定在留カードの発行手続の関係上、既に所持しているマイナンバーカード又は特定在留カードのマイナンバーカード機能に係る電子証明書は、特定在留カードの交付を受ける1週間程度前に失効します。 電子証明書の失効に伴い、マイナ保険証等の使用に影響が生じる可能性があります。」(入管庁HP説明文抜粋)

「特定在留カードのマイナンバーカード機能に係る有効期間の満了日は、本来の在留期間の満了日までとなり、必要な手続をしなければ利用者証明用電子証明書が失効し、マイナ保険証として使用できなくなる可能性があります。 そのため、本来の在留期限が迫っても入管の手続が終わらない場合には、在留期間の満了日までに市区町村でマイナンバーカード機能に係る有効期間の変更手続を行う必要があります。」(入管庁HP説明文抜粋)

前者に関しては、在留諸申請を行っているタイミングによってはある時点で今持っているマイナンバーカードの機能(例えば保険証としての機能など)が使えなくなる可能性があるということです。​

後者は、マイナンバーカードの有効期限=在留期限ではない、ということです。

つまり、マイナンバーカードの有効期限が5年後であっても、在留期限が切れるとマイナンバーカード機能も使えません。

これは、在留諸申請の審査がいわゆる「特例期間」に及ぶ場合に注意が必要です。

特例期間とは、元の在留期限までに在留資格変更・在留期間更新の申請手続きが受理されれば、元の在留期限を過ぎても原則2カ月は合法滞在とみなされる制度です。

この特例期間に入ってしまうと、日本での在留自体は適法でも、マイナンバーカード機能は使えません。これは特に外国人の方にとってはかなりややこしいですね。

これを防ぐために入管庁は「在留期間の更新は3カ月前からできるので、3カ月まえにしてください」と注意喚起しています。

なお、在留期間満了日が経過するまでに市区町村の窓口でマイナンバーカードに係る有効期間の更新手続を行うことでもこれを免れることはできるようですが、めんどいですよね。​

​

【3.手続きが猥雑(めんどくさい)​】

まず、出す書類が増えます。

さらにさらに、私共のような行政書士などに頼む場合は、委任状やパスワード設定依頼書なども追加されるので猥雑です。

また、在留資格変更・在留期間更新・永住許可各申請と同時に特定在留カードの交付申請をする場合で、行政書士に依頼するときは、通常とは異なり、結果通知は「申請人本人宅」に届きます。

つまり、行政書士への「通知が届きました」連絡をしなければならず、やることが一つ増えます。

 

【4.オンライン申請が利用できない。​】

個人的に最大のマイナスポイントがこちらです。

オンライン申請ができない=毎回申請のために入管庁へ行かないといけない=お客様の負担(交通費部分)が増える=行政書士側の負担も増える=入管窓口も来客が増える

ということです。誰も得しません。

そして困ったことに、これは「毎回」必要です。(2026年9月25日現在。今後改善の可能性は有り)

つまり、一度特定在留カードにしてそのまま継続して所持しようとする場合には、もうオンライン申請が利用できないことになります。めっちゃめんどくさいです。

 

入管庁はオンライン申請をめちゃくちゃ勧めていますが、特定在留カードの普及もめちゃくちゃ勧めているのに、この両者が両立できない今の制度はものすごく矛盾を感じます。

この問題については、早急な対応を検討いただきたいですね。

 

【最後に、特定在留カードは作るべき?作らないべき?】

まず今作るメリットとしては、

①上記の条件に該当する場合は、手数料がかからない。

➁どうせ将来的に日本人同様半強制的に持たされることになるので早く作った方がいい。

③自身が持ち歩くカードの枚数が減らせる。

④マイナンバーカードに関する手続きは入管又は市役所のみで完結できる。

 

次にデメリットは・・・・

①未知数。使い勝手がわからない(新しいものには問題がつきもの。解消するまでには時間が必要)

➁手続きが猥雑(最初のみならず、今後も一緒?)

③一生(少なくとも当分の間)オンライン申請が利用できなくなる

④在留期限との関係でマイナンバーカードの利用に支障が出て私生活に影響がでる可能性がある。

⑤行政書士などの頼む場合は費用などが若干高くなる。

 

結論からいうと「今すぐ変えなくてもいいのでは?」と言うのが私個人の意見ですね。

もちろん、お客様が希望されれば手続はしていますし、今後は半強制的になるのは目に見えているのでその方がいい気もします。

 

以上、今回は「特定在留カード」に関して色々書いてみました。

最後までお読みいただきありがとうございました。