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【第171回】厳格化の波!次は技・人・国?

長久手市の在留資格(ビザ)をはじめとする外国人関連手続専門特定行政書士、竹内です。

4月も中旬に入り、桜も散り、いよいよ季節は夏に向かって動き始めている感じがしますね!

今週も元気にスタートしましょう。

 

今回は、先週飛び込んできたニュースについて書いて見ようと思います。

昨年10月16日から改正された「経営・管理」の在留資格(いわゆる「ビジネスビザ」)の大幅な条件厳格化は記憶に新しいところですね。

そして、その後の入管の暴挙・・・(おっ、口がすべりかけた)、入管の実務上の取扱いは、目を覆いたくなるような状況になっています。

そのような中、先週は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(以下、技人国といいます。)に関しても厳格化のニュースが入りました。

技人国に関しては、先月、「派遣形態(派遣契約)」のパターンでの厳格化がすでに始まっていますが、今回のはそれとは別に、技人国全体に関してかかわってくるものです。

では内容を見ていきましょう。

※今回の内容は報道内容から読み取ってその内容およびそれに関する考え方を書いています。必ずしも正式に決定されたものではなく、変更になることもございますので、あらかじめその点ご承知おきいただきお読みください。

 

【厳格化の内容】

今回の報道から読み取った厳格化の内容は、以下の2点です。

1.日本語要件追加

2.受入機関(会社等)の条件厳格化

このうち重要なのはもちろん「1.日本語要件追加」ですよね。

なので、まずは「2.受入機関の条件厳格化」から先にさらっと見ましょう。

 

【「2.受入機関の条件厳格化」について】

まず技人国における「受入機関」とは、外国人と契約をした会社や団体等、つまり、雇用主などです。

雇用契約であればその雇用契約を結んだ会社等、派遣契約であれば派遣元が「受入機関」です。

今回の厳格化(上記「2.」)では、技能実習制度や特定技能制度を利用していた企業で、当該制度の違反行為をしたことにより技能実習生・特定技能外国人の受け入れ停止処分をくらったことがある会社等については、その停止期間(5年)が明けるまでは、技能実習生・特定技能外国人のみならず、技人国の外国人も受入れさせないぞ、というものです。

まあ、これは全然OKだと思います。

そもそも悪いことしなければいいだけのことで、自業自得ですわね。

なお、この厳格化を取り入れる背景には、技能実習生・特定技能外国人の受入停止をくらった企業が、いわゆる「偽装技人国」により外国人を受け入れて、本来は許されない技能実習生・特定技能外国人の担う業務をその外国人に行わせることを防止したい、という入管の思惑があります。

このようなことをすると、外国人本人は資格外活動罪、受け入れた企業等は不法就労助長罪に問われます。

 

【「1.日本語要件追加」について】

問題はこちらです。

どのような外国人が対象となるのかについて報道によると、

「技人国」の在留資格で「新たに上陸する」外国人で、「日本語を使う業務に就く」場合に、この日本語要件を課すということです。

この条件の中でポイントとなるワードが「新たに上陸する」と「日本語を使う業務」の2つですね。

 

まず、「新たに上陸する」外国人が対象となるということは、

① 「留学」⇒「技人国」への変更 ・・・・対象外?

② 「家族滞在」や「特定活動」⇒「技人国」への変更・・・対象外?

なのだろうと思われるところです。

まず、報道によると「①」は対象外となるようです。つまり、日本で(日本語で大学・専門学校等で)学んでいた外国人にまでその要件(日本語要件)を課す必要はないだろう、ということです。

では、「②」はどうなのか。

まず「家族滞在」は、一部を除く就労資格(就労ビザ)をもって日本に在留している者の扶養を受ける配偶者・子に与えられる原則就労不可の在留資格(ビザ)です。

時々、この家族滞在から就労ビザへ変更される方もいます。

例えば、奥さんがコックとして技能の在留資格(ビザ)で働いており、その夫が子供の面倒をみるために奥さんの扶養を受けて家族滞在で日本に在留しているとします。

しかし、子供が増え、成長してきて奥さんの収入だけでは生活が苦しくなってきたとします。

このような場合に、夫が大学を卒業しているような場合、職務内容の伴う就職先等が見つかり採用されれば、家族滞在⇒技人国への変更もできます。(つまり、夫婦共働きも可能)

このようなケースで日本語要件が求められるかどうかは微妙なところですね。

(通常はある程度の日本語能力があると推認される)留学とは違い、家族滞在の場合は留学のような日本語能力の担保は全くありません。

また、在留資格の変更というのは、入管法上「新たな在留の開始」という扱いとなるため、通常は「上陸許可基準」、すなわち今回で言う日本語要件も含む上陸のための条件に適合することが求められるものです。(これは「留学」も原則としては同じなのですが。)

個人的にはこの点が最大の関心事項ですね。

 

そして、次が「日本語を使う業務に就く」ですね。

これがもっとも意味不明(解釈次第にどうにでもなる)なポイントですね。

まず、日本人・日本企業への営業や接客などが主となるようなものは必要なのでしょう。

では、日本人の多い職場でエンジニアや設計などの業務に就く、つまり、仕事それ自体に日本語は使わないが、職場内のコミュニケーションでは日本語が必要というようなケースは「日本語を使う業務」に当たるのか否か。

また、英会話スクールの先生についても「日本語を使う業務」に当たると言える場合もあれば、そうでないということもできるでしょう。

要するに、何をもって「日本語を使う業務」に当たるのかの線引きがどのようになされるのかがめちゃくちゃ気になるところです。

一番怖いのが、その境界をあいまいにされたまま、いわばギャンブルのような状態で申請結果を待たざるを得ないような状況になることです。

これに関しては、正式発表を待つしかないですね。

 

【求められる日本語能力】

これは、日本語能力試験(JLPT)のN2相当以上とのことです。かなり高いですね。この基準は永住許可でも取り入れられそうな感じです。

 

なお、これは4月中旬には始まるようなことが記事には書いてあったので、今週中にも詳細が発表されるかもしれません。

これは要チェックや!

 

今回は以上です。

帰化の厳格化は、もう少しお待ちください。

最後までお読みいただきありがとうございました。