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【第195回】厳格化、次は「高度専門職」

長久手市の在留資格(ビザ)をはじめとする外国人関連手続き専門特定行政書士、竹内です。

10月に入り天気も比較的安定し、過ごしやすい日が続いております。

今月は、母校である東海大学が箱根駅伝予選会に出場し、見事3位で予選突破!来年の箱根駅伝は母校を応援できそうでうれしい限りです。

我が家ではここ20年来(つまり、私が大学生だったころから)「正月=箱根駅伝」という感じになっており、一年は母校を応援するところからスタートという風習(?)なので、本当に予選会突破してくれてうれしいです。

本番は全力で応援します!

ということで、今回もスタートします。

 

今回は「厳格化ラッシュシリーズ」です。

昨年から経営・管理、技術・人文知識・国際業務(以下「技人国」)、永住者、(さりげなく)告示外定住といった様々な在留資格(ビザ)の要件の厳格化が続いておりますが、今回報道されたのが「高度専門職」です。

 

【とりあえず「高度専門職」って何?】

高度専門職は在留資格(ビザ)の種類の中の1つで、いわゆる就労資格です。

めちゃくちゃ大雑把にいうと、技人国の上位互換のような在留資格です。

高度専門職の在留資格(ビザ)は、高度専門職1号(以下「1号」)・高度専門職2号(以下「2号」)の2つ(厳密にいうとJ-Skipなど若干基準が異なるものもありますが、基本的にこの2つ)に分かれます。また、この在留資格の中でさらにそれぞれ「イ・ロ・ハ」の3つに分かれています。例)高度専門職1号イ etc.

この制度は、日本への入国およびその後の在留に関して一定の優遇措置を設けることで、世界の有能な人材を呼び込もうとする目的で制度化されたものです。

1号の具体的な優遇措置としては、

①複合的な在留活動の許容

➁在留期間5年確約

③永住許可要件の緩和

④一定の条件下での家事使用人の雇用可能

⑤配偶者の就労可能

➅一定の条件下での親の帯同

⑦入国・在留手続きの優先処理

➇​​空港でのプライオリティレーンの使用​可能

などがあり、一方、2号は、上記の③~⑧の他、

⑨さらに幅ひろい仕事が可能(本来の仕事+他の在留資格の仕事もほぼ可能)

⑩在留期間が無期限(=条件を満たす限りにおいて永住許可同様の状態)

というものが設けられています。

この高度専門職を得るためには、定められている項目の点数を合計して70点以上取得する必要があるのですが、これとは別に「年収300万円以上」という条件も満たす必要があります。

 

【今回の報道内容】

今回の報道で取り上げられた主たる内容は、上記の「年収要件300万円以上」という条件の引き上げです。

正直、これに関しては妥当かと思います。

なぜなら、日本人の年収の最頻値が400万~500万の間くらいだと思うので、それより低い年収のバーで「高度専門職」と言われても・・・という感じは以前から否めませんでした。

ただ、そもそもこの高度専門職という在留資格(ビザ)の制度を設けた趣旨からすると、いきなり年収要件を高くするのは問題があります。すなわち、将来有望な若い外国人が来られなくなる、という懸念が出てくるからです。そのために、ポイント計算である程度以上の能力を担保すれば、年収要件はそこまで高くする必要もないのではないか、という結論に達し、この300万円以上という金額が落としどころだったのではないかと思います。

なので、今回の年収額要件引き上げは、現状(物価高騰等含む)に合わせた改正と言えるのではないかと思います。

個人的には、この高度専門職の在留資格を厳格化するのは一向に問題ないと思いますが、永住許可の年収要件や在留申請手数料の段階を踏まない極端な値上げは大問題だと思うので何とかしてあげて欲しいと切に思います。

これ以外にも、ポイント計算をするための項目及びポイントの配分等の見直しも視野に入れているとのことなので、実質的には厳格化と言ってもいい内容になりそうです。

ただ、最初から申し上げているように、政府は有能な人材には「来てほしい」という立場なので、永住許可ほど重い内容にはならないのではないかというのが個人的な見方です。

 

今回の報道では「厳格化に向けて協議に入った」という薄い内容しか記載されていませんでしたので、今後徐々に具体的な内容が明らかになっていくものと思われます。

なお、今年度中(=2027年3月まで)には閣議決定し、27年4月から新基準でやっていこうとしているようです。

 

今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。