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【第4回】書面審査であること

前回は、在留資格該当性と基準適合性を満たすことが在留資格取得のために必要であることを書きました。今回は、そのうえで、入管による許可・不許可を決める方法が「書面審査」であることについて書きたいと思います。

在留資格を許可するかしないかは、原則として書面審査、つまり「書面のみ」で「審査」されてしまいます。したがって、申請人の外国人の方が、実態として、どれだけ優秀で、在留資格該当性・基準適合性も満たしていたとしても、当該外国人の方と入管担当者が直接顔を合わせる機会はおろか、会話する機会もないため(本人が直接申請等をする場合を除く)、それを書面により証明しなければ許可はとれないということになります。

法務省のウェブサイトには、各在留資格申請のために必要な提出資料の一覧が載せてあります。普通の感覚であれば「ここに載っている書類を出せばいいんだな」と思うでしょう。それが当たり前だと思います。

しかし、そうであれば、そもそも我々専門家は必要ありません。そうでないから、入管手続きはやっかいなのです。我々専門家も、どのような書面を出せばよいか、過去の事例や経験、専門家同士の情報交換、業務勉強会や研修などを通して獲得した知恵を駆使して、事例ごとに考えています。

要するに、必要な提出資料プラスαの「プラスα」の部分でどのような資料等を作成・提出するかが許可を取るために非常に大事になってきます。この「プラスα」部分は、言い換えれば、基本書類の記載内容を補足し、申請人である外国人の方が、間違いなく「在留資格該当性」があり、「基準適合性」を満たしていることをこれでもか!というくらい入管担当者にアピールする自己PR資料ということになります。

また、全く同じ歳で、大学の専攻も同じ、国籍も同じ、持っている資格なども同じ人間を2名申請したとしても、1名は許可・もう1名は不許可などもあり得ます。つまり、入管業務は、1つとして同じ業務はなく、猥雑で時間のかかる手続きなのです。

なお、外国人が所属する企業や団体によって、提出する資料の数が全く違います。いわゆる大企業や公的機関関係など一定の規模の団体等は、提出資料も少なく、比較的在留手続きが容易にできるのですが、中小企業や新設機関、個人事業者などは提出資料が大企業等と比べて格段に多くなり、審査も格段に厳しくなります(在留資格認定証明書交付申請の場合)。これは、社会的信用の違いです。

今回は「書面審査」であることについて書かせていただきました。

次回は「所属機関カテゴリー」について書こうと思っています。最後まで読んでいただきましてありがとうございました。